1978年製 Greco EG900
(おやじレポート by グレコおやじ)

メイプル2ピーストップ、マホガニー2層合板バック、メイプル3ピースネック、エボニー指板、ピックアップ:ディマジオ社製PAF標準搭載(本機はフロント側をグレコ U3000、リアをU4000に変更)、重量は4.5kg。
レギュラーラインのEGハイエンドモデルであるが、別項の'76年EG900とは各所が異なる。
ヘッドから見て行くと、まずGrecoロゴマークが細いタイプに、指板は縞エボニーから通常の真っ黒いエボニー材に変わり、ネックの形状は若干厚みを増している。
ボディートップはプレーンの綺麗なメイプル2ピースと変更無いが、ボディーバックのマホガニー合板材が、センター5ピース、バック2ピースの計7ピースになっている。
パーツではペグがグローバーからグレコ・オリジナルに、ピックアップがU4000からディマジオ社製PAFに変更された(画像のオイルコンデンサーは後付けした物)。
木部だけを見るとネック3ピース(ヘッド両耳は入れない)、ヒール部接ぎ板1ピース、トップ2ピース、センター5ピース、バック2ピース、他にもネックのジョイントには2本の丸棒が使用されており、なんと合計15の木材パーツにより構成されている。
また、ヘッドの角度は'78年製まで全てのEGモデルが14度であった。
同年他社からは「トーカイ・レスポール・リボーン」、「ナビゲーター・LP」シリーズ等が既に発売されており、そのクオリティーはこのグレコEG900と同価格帯モデルの比較でも、各パーツから木材、塗装まで比べ物にならない程の高さだった。
レスポール・スタンダードのコピーモデルがグローバータイプのペグ、メイプル3ピースネック、多ピース合板ボディー、14度ヘッドではもはや通用しない時代になっており、'79年モデルからは大幅な仕様変更をするのだが、どれも的外れになってしまい、スッキリしないままスーパーリアルシリーズの発表を待つ事になる。
さて、このEG900は辛口と思われるレポートになったが、サウンド的にはかなり私好みであり、手にする機会もこのギターが一番多い。
継ぎ接ぎ多ピースのギターだが音には継ぎも接ぎも無く、最高のグレコサウンドを出してくれる。







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