メイプル2ピース・ラミネイトトップ、マホガニー単板2ピースバック、マホガニー3ピースネック、エボニー指板、クルーソンタイプ2コブ形ペグ、ピックアップF・R共にPU−2搭載、重量4.4kg。 1979年の雑誌にコピーモデルはもう作らないと受け取れるグレコの広告が掲載されるが、実際にレスポールコピーのEGモデルはGOヘッドが採用されEGカスタムモデルのスプリットダイアモンドも一時的に廃止になってしまった。 この時期のグレコには色々な試練があり、コピーモデルに関しては非常に不安定な時期だったようだ。 EGモデルのヘッドをGOタイプに変更したかと思えばレギュラー品の復活、雑誌広告でEG850を発表し、そのEG850にディマジオPAFを搭載したギターを未発表のままカタログVOL.11の表紙に使用した直後にスーパーリアルの登場等、めまぐるしい最中にこのモデルはショップオーダーされたのだが、既にEGF850は発売されており、このギターがオーダーされた意味合いが良く分からないが、各パーツ、木材共にスーパーリアルシリーズへの過渡期モデルとして確認して行くと開発までの苦労が見えて来る。 本機パーツをヘッドから見て行くと、ペグは'79年製のみに使われた2コブのクルーソンタイプでブッシュ部はナット締めタイプである。 トグルSWノブは旧型の白色に代わって飴色の物が付けられる。 ブリッジは旧型のナッシュビル・タイプでテールピースも旧型な他、コントロール・ノブやポット、コンデンサー関係も変わりはないが、ストラップ・ピンはこの時期既にアルミ製の新型が装着されている。 木材及び加工を見るとヘッド形に変更は無いが、角度は18度に変更されている。 指板はエボニー材が使われ、ネックはマホガニー3ピースでヒール部の接ぎ板は使われていない、ネック形状は'78年よりも若干厚くなりこの形状はスーパーリアルシリーズ(マホ1Pネック)の1000番辺りまで続くのだが、個人的にはこの形状が一番好きである。 ボディートップはトラ杢のメイプルがラミネイトされており、ボディーバックのマホガニー材はここに来てやっと単板に変わり、本機は2ピース材が使用されている。 トップのアーチ形状はややフラットになり、スーパーリアルシリーズと同形状となっている。 PUキャビティーを見ると、スーパーリアルでお馴染みの導電塗料が塗布されそのザグリは左右非対称なのだが、'78年から'80年辺りまでは何故かこの形状が採用されている。 P.U.はPU−2が搭載されているが、これと言って特徴あるPUではなく、EGモデルのポテンシャルを引き出せないでいる感じさえ受ける。 |