あぽろんオリジナルモデル(c.1975)
このギターは1975年10月の楽器フェアに陳列されていたもの。このときの企画で、38の特約店からそれぞれにショップ・オーダーモデルの出展があったうち、新潟の「あぽろん」さん分とされたギターだ。実際の製作はさらに古く、神田商会側からお店サイドに推薦があったという経緯がある。ギター購入時に付属した「HAND BOOK(1970年代後半)」や、1977年のTHE GRECO MANUALにも、やはりオーダーメイド・ギターのサンプルとして紹介されていた。1977年の時点で19万円の参考価格があるほか、VOl.8〜9カタログには、製作中の様子が写真掲載されていたのでご覧になった方も多いだろう。細部については「あぽろん」さんのサイトを参考にしていただきたい(「Greco 珍品」で検索可能)。付け加えるならば、ピックアップ・カバーの構造は「金属と黒い素材」とが象嵌状に仕上げられている点。さらに、3つのミニSWのうち2つがタップ、残りがアウトプットのON/OFFスイッチになっていること、フェンダー系のいわゆるロングスケールが採用されていることだろう。GOシリーズの基礎となった物として、小川銀次さんのアレンビック型ギター(1977年2月発注、8月完成)があげられることが多い。しかしGO発表(同年10月)の時期を考えると、些かの無理がある。「あぽろん」にはプロトと言うより「習作」の気配を感じるが、スルーネックの研究は古くから行われており、プロジェクト・シリーズのポール・マッカートニー・ベース(PMB)や小川氏のギターを皮切りに製品化されたと考えるのが自然だろう。話しは前後するが、1975年楽器フェア出展オーダー・ギター・サンプルにミラージュ型のモデル(2本・イバニーズ#2663のグレコ版)があったのは興味深い。また、差異が見いだしにくいモデル(ファイヤーバードIや1964年型のフライングVのコピー)もあるが、一種異様なデザインが多い「同期」のギター達の消息が気になる。僅かにイシバシ楽器さんの「ミュージック・シーカー君ギター」、トミヤさんの「女体ギター(私が保有)」、国際楽器さんの「バットマン・ギター」などの所在が分かっているだけだ。これはと思うギターをお持ちの方には、是非連絡を頂きたく望んでいる。