GO1200前期型(1978年)


J78(1978年10月期出荷)の製造番号を持つGO1200前期型。このギターはスルーネック部まで着色されている点に特色がある。GOシリーズではN(ナチュラル)、DS(ダークステイン)のカラーが一般的だったが、カタログ上でもGOにV(バイオリン)、GOllにRS(レッドサンバースト)など、現実にあまり見かけないカラーが掲載されていた時期があった。左のギターがVなのかDSなのかは判然としないが、ヘッドフェイスについては明らかにDSカラー。ヘッドとボディとでかなり色が違い、この傾向はGOll1000のDS色にも見られる。ボディはむしろダーク・チェリーといった感じの発色で、Vol.9カタログにあるGOW1500の色に近くも感じる。A78のナチュラルと異なり、こちらのギターはバックコンターを持つものだ。ボディ構造としてはセン/マホガニー/センで、接着のための「薄板」が挟まれない3層構造、ネックはメイプル/ウォルナットの7ピース・スピードウェイ(指板は縞エボニー)。コントロールについては外側の小さなノブが3バンドのイコライザー(ネック側からL、M、H)、内側の大きいノブがネック側からボリューム、EQインテンシティ・コントロールとされている。ミニSWも同方向から、フロント・ピックアップのパラフレーズ(パラシリーズ)SW、リア・フェイズSW、イコライザー(アクティブ回路)のON/OFF用の順に配置されている。アジャストカバーは金属製、ナットはラミネート構造となり、これらは前期型の安定期仕様といえるものだろう。プロトタイプを含め初期・前期型のGOは、ヘッド裏の製造番号下に金属プレートが取り付けられている。そこに記載されたのは「Guitar revolution from Greco in 1977」の文言とモデル名だ。この「1977」から製造年についての勘違いが生じやすいようだが、GOシリーズで1977年製はプロトだけと考えた方が良いだろう。なお後期型においては1200のグレードが設定されていなかったようなので、本来なら「GO前期型1200」とすべきだが、それではあまりに不自然かと表題のように記してある。GO1400/1200に共通の電子回路は電池の消耗がやや早いようなので、アクティブONで常時使用するのなら予備電池を携行した方が良いとのレポートを他の方からうけている。重さについては、コンターの分が軽いのか4.4Kg(弦・電池込み)だ。



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