GOll1000(1979年)


このギターの製造番号は「E79(1979年5月期出荷)」となっている。VOL.13カタログによればDS(ダークステイン)の設定があるが、当時の記憶をたどると大ヒットした「ガンダーラ」の印象が強く、殆どナチュラル仕上げのモデルしか記憶にない。GOllシリーズは1978年秋に、GOll750/700とGOBll750のラインナップでデビューしたが、その直後に600/500/1000などが追加発売された流れがある。しかしカタログに関して見ると、GOll1000だけはVOL.13カタログまでは掲載がなく広告宣伝活動も殆ど行われていない。13カタログが1981年7月発行であることを考えると、少なからず違和感を覚えるところだ。ことによると大半のGOll1000は、レギュラー・モデルというよりも少数ロットのスポット生産品であったということなのかもしれない。造りを見るとボディはセンの単板、ネックはメイプル/マホガニーの5ピースとなっており、指板はローズウッド(メイプル指板の設定もあると記載がある)でドット・ポジションは白蝶貝によるもの。細部に目を向けると、構えたときに副弦が上になる加工が施されたナットは、他のGOllと同じくブラスとプラスチックのラミネート。幅を実測してみると44ミリとほんの僅かに6弦モデルより幅が広いことが分かる。ブリッジについては他モデルと同じ部品が使われ、サドルのみ副弦を乗せる溝切りになっている。従ってオクターブ・チューニングの厳密な調整は難しいかもしれない。テールピースはオーナメント部も一体のタイプで、弦のボールエンドは主弦が上、副弦が下に配置され保持される。細長いヘッドの印象が強く長大なギターを想像するが、実寸の差は5センチ強、重量は3.8Kg(弦を含む)と割合軽量な事から演奏性は高いのではなかろうか? 当時のシーンを思い出すと、国内各社は必ずと言っていいほど、12弦エレキとダブルネックモデルをラインナップさせていた。今日では考えられないことだが、12弦についても好みのタイプが選べた状況はかなり贅沢なものだった。エフェクターの発達と共に12弦ギターは需要を失い、今後の復権もエレキに関しては殆どないよう思われるのは非常に残念なことだ。


トップへもどる