このギターの製造番号は「I79(1979年9月期出荷品)」。10月に開催された楽器フェアにおいて、「GOlllシリーズ」を発表する予定に合わせ生産されたものだろう。Vol.11カタログにはGOlllが3機種(1800、1500、1300)掲載されたが、写真には全てプロトタイプの特徴がある。すでに市場に出ていた「GOlll型」との混同もあり誤解されている場合が多いが、GOlll1300はVol.13カタログにある通りドット・ポジションマーカーが標準(掲載品はホワイトのボディ)。また、Vol.13のカタログは内容・表記に問題が多く読みこなすのが難しい。ボディはメイプル・アーチドトップ+マホガニーバックと紹介されているが、このクラスの実物で2層構造の個体は見たことがない。左の画像の一本も当然のようにメイプル/マホガニー/メイプルの3層構造を持っている。指板は「GOlll型」と異なり漆黒のエボニー製で、白蝶貝のインレイが使われている。カタログ仕様のGOlllは非常に珍しい物で、真っ黒な指板のGOlll1300はいつ見ても私自身新鮮な印象を受ける。ネックはご覧のようにメイプル/ウォルナットの7ピース・スピードウエイ、ピックアップは2機のSX−1とセンター用にPU−250の配置だ。ロータリーSWは「後期型」の配線となっている。重量については弦・アーム込みで4.1Kg。GOlllはノブ数が多いデザインの効果か非常に重そうに見えるが、実際には1978年のGOシリーズより大幅に軽くなっている。GOシリーズにもウエストコンター加工の追加があったことから、一時期のモデルがあまりに重すぎた反省があったはずだ。外見上の変化とトレモロの追加に留まらず、「軽量」が開発コンセプトにあったのは間違いないだろう。ごく小さな変化だが、ロータリーSWの軸まわりについて木部加工の変化があったことも書き加えておく。これ以前の「GOlll型」では、ロータリーSWを固定するナットがアーチ部分を直接締めていたが、このギターからは底部が平面になるザグリを追加されている。些細な変化だが、こんなところからもレギュラー・モデルに昇格した気配が感じられよう。(画像のアームは他機からの流用) |