L79(1979年12月期出荷)の製造番号を持つこのギターは、コントロールにアクティブ回路を搭載されているが、基本スペックはGOlll700に準じセットネック構造だ。この個体は「ギター・グラフィック第5号(1996年4月・リットーミュージック)」に掲載された「特集:みんなグレコで大きくなった」の中で、10番とされたギターそのものだ。このボディは特徴ある構造で、ラインに見えるウォルナット材が背面まで貫通し、トップのメイプル同様にバックのマホガニーも3ピースとなっている。ネックはメイプル3ピース(+ヒール)でローズ指板、インレイはサテン地の合成樹脂となっており、上位グレードと明確な差別化が見られる。重量は4.0kg(弦・アーム込み、電池含まず)だ。制御部を観察すると、1980年に出回ったB.C.リッチ系コピー(モッキンバード、イーグル、ビッチ)のいずれともポット、ミニSWの数が一致しない。電池はコントロールキャビティ内部に9V電池1個を収納するもので、背面に電池室はない。トレモロ、コントロールともにバックカバーは黒のプラスチック製。GO1400・1200と異なり回路基板はバックパネルに固定されず、絶縁カバーを掛けられた状態で「宙ぶらりん」となり、周辺の配線材でソフトに「何となく」支えられている。スポンジ巻きの乾電池についても同様で、それを固定するための構造は一切見られない。GOlllの変遷を考えると、1979年中頃に「各ショップオリジナルのGO」としてGOlll型がまずデビュー。このあと「GO1800」とされたGOlll型ギターの広告が1タイプだけ制作されている(参考画像と同じデザインで「lll」の文字が一切見られないものだった)。更に遅れて1979年10月の楽器フェアでGOlllが発表され、プロトタイプが展示されたほか、広告も大々的に展開された。発表ののラインナップは1800、1500、1300なのだが、市場に出回った数は異常に少ないようだ。先に製作された「各店のモデル」がまだ完売となっていなかった影響か高級化され、13万円以上のバリエーションとした「最高級モデル」というコンセプトだが、フラッグシップとしての役割の方が重要だったのだろう。やや遅れて追加発表されたのがGOlll700で、GOlll1300とは大きく価格が違う。この価格差の間に「ショップ型」の多くが分布するが、この項のギター以外にも「高級版700タイプ(アイビー・インレイ)」が製作されたのは興味深い。 |