製造番号「F79(1979年6月期出荷)」のGOll700NT。最後の「T」については記載すべきか微妙なところだが、ある時期ではモデル名が「N」で終わればナチュラル・ボディ+テンション・アジャスター・ブリッジ仕様(かなり数が少ない模様)。「NT」の方がT.S.ビブラート仕様と明確に区別されていた。カラーについてはDS(ダークステイン)とナチュラルが良く知られているが、カタログ上にV(バイオリン)、RS(レッドサンバースト=スルーネック部にもバーストが吹かれている)などの設定もあった。各色にローズ指板・メイプル指板が組み合わされ、ブリッジの変化も含めると結構多彩な印象を残したギターと言えるだろう。基本仕様としてボディはセン単板、ネックはメイプル/マホガニーの5Pスルーネック(ヘッドアングルつき)、ナットはラミネート構造。ペグはMH−S8、ピックアップはPU−3Dで、2VOL.1TONEに加え、フロント用のパラレル/シリーズ切替えSWのコントロール。インレイはメキシコアワビ、金属パーツはニッケルメッキとなっている。ビブラートアームのグリップ部については、ごく当初には金属製、その後はチョコレート色。アイボリー色の物が作られるのはGOlllの時代になってからだ(GOllには無い)。T.S.ビブラート本体についても初期はブラス製なのだが、後には亜鉛合金系になったと聞く。以下に使用上の注意点をいくつか書いておく。まずはコントロールノブのゴム製グリップ、トグルSWのクッションラバー(白の方だけ)が大変に劣化しやすいこと。ひょっとすると使用するポリッシュを選ぶのかも知れない。次に、ブリッジの高さ(弦高)を調整するときにマイナスドライバーだけを用いると、ポスト上部が簡単に欠けてしまう。注意してみるとブリッジポストの中程に貫通穴があいているので、こちらも併せて使うべき設計のようだ。この個体についてはセンにピンストライプ状の杢が多数現れている。重量を量ってみると4.0Kg(弦・アーム込み)だった。GOllシリーズのネックは、国産ギターとして異例に太い。このことは中古市場における低評価の一因となっているのかもしれない。外観から誤解されている場合が多いが、このギターはいわゆる「ギブソン・ミディアム・スケール」なのを加えておく。 |