1977年に製作されたGO700クラスのプロトタイプ。同年10月東京・科学技術館で開催された楽器フェアに、GO−A1として展示されたギターそのものだ。このことは、イベントレポート掲載がある業界誌で確認できた。写真はあまり鮮明なものでなかったが、ブリッジ下スルーネック・メイプル部にある「シミ」から同一の個体と判断している。セン/メイプル/センのフラット・トップ・ボディは、市販モデルとは大幅に構成が異なる(市販品ではセン/マホガニー/セン)。また、各層の接着に褐色の突き板が挟み込まれ、実際には5層からなっているのが確認できる。通常のGO700が5ピースのスルーネックなのに対し、こちらでは7ピースなのにも注目願いたい(指板はローズ、総重量4.5Kg)。木部の着色に目を向けると、一般のものより色がかなり淡いようだ。画像からは確認できないが、700のベースとなるものなのでウエスト・コンターは入れられていない。ブラックのヘッドフェイス、ブラックのアジャストカバー、ブラスナットについてはごく初期型の市販品と共通だが、サスティーン・プレート付きブリッジ(サドルについても少々特徴がある)、ポールピースの露出しないフルカバード・ピックアップカバー(実際には画像よりかなり濃いアイボリー色)、金属プレートを用いたブランドロゴ、ハイフレットでのインレイの配置などにプロトタイプの特徴がある。微妙な差でしかないがよく見ると、ペグもMH900Cとは若干異なる形状をしている。ヘッド裏面には製造番号を見つけられず、ブラス製のプレートが表側のロゴ・プレートとでヘッドを挟む状態に2カ所ビス止めされている。ネームプレートと呼ぶべき存在なのだが、肝心のモデル名の場所は空欄となっている。完成時にまだモデル名が決定しなかったと考えるのが自然だろう。表裏の金属プレートを取り外すと、ペグシャフトほどの穴が2つ出現するのには驚かされる。1977年の楽器フェアではグレコからコピーモデルが一本も出展されなかったとの記録がある。40本を越すオリジナルデザインのギター、ベースが出展され、左右対象型ヘッドを持つものの多くがメタル・ロゴを与えられていた。MR後期型最初の雑誌広告にもこのメタルプレートが確認できる。スピードウェイをイメージしたランボルギーニ・イオタ型ギター、ポルシェ・ターボ型ベースも同じ会場に展示されたが、やはり同じ形式のブランドロゴだった。 |