GOlll型セン・トップ(1979年)


このギターはJ79(1979年10月期出荷品)の製造番号を持つもの。カタログモデルとなったGOlll生産開始以後にも、各店オリジナル販売用モデルの製造が続いた証拠だ。この年はギターの売れ行きが芳しくなく、値引きに頼らず販売が期待できるショップ・オリジナルの引き合いが多かったのかもしれない。画像で分かる通りトップ/バックに使われた材の質感はGOllで見慣れた「セン」のもので、メイプルでないのが明らかに見てとれる。センター層については充分に色が濃いものの、ロックイン・モデル同様にマホガニー材だと言い切れない観があるものだ。前出のダークステインの一本と同様、接着用の突き板を挟み込まず3層でラミネートボディが完成されていることにも特徴がある。セン使用時には3層、メイプル使用時には5層でボディが構成されるようだ。引き続きGO lll以前のPU−3D/PU−200という組み合わせでピックアップが使われているが、ロータリーSW固定ナットの落とし込み加工、セレクターインデックス用のドット採用など、GOlll市販モデルから見られるスペックが盛り込まれている。浅野氏のプロトタイプを含め、ショーや初期の写真撮影に使用されたプロトタイプは、セレクターのインデックスが金属製の鋲打ちになっていたので、SW部の加工がどうなっているのか少なからず気になっているところだ。細部について書き加えると、ヘッドの突き板はセン、ナットはブラス、指板はローズウッドで白蝶貝オーバル・インレイの仕様となっている。ロータリーSWは当然「後期型」で、左からF、M、R、F+M、M+R、F+Rとなっている。重量については何故かメイプルの2本より重く、弦・アーム込みで4.3Kgある。グレコのGOは重いとの評判は当時からよく知られており、GOlll型からは大幅に軽量化されたと信じていたので、ちょっとショッキングな数値だ。初期のGOから比べれば500gも軽いとはいえ、F79のダークステイン(3.9kg)との重量差は決して小さくはない。(その後の情報で、ロックインS−900にはマスター・ボリューム付きもあると判明。ロッドカバーを交換すれば、本機との識別は困難だろう)


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