「Grecoの写真館」の基本ライン


●モデル名:グレコ自身が制作した印刷物でも若干の不整合は見られるが、大半のカタログで採用され最も親しまれた形を意識し、ミントコレクション以後のモデルを除き表記に「−(ハイフン)」を使わない。また「スペース(半角空き)」も使わず「M1000MBU」など最も密なスタイルとする。「/(スラッシュ)」を使って追加情報を列記する場合がある。なお「GOlll」などでは、PCの機種依存文字を考え、やむを得ず「ジー・オー・エル・エル・エル」と入力してある。

●マイナー・チェンジ:グレコでは顧客の要望に応じて、個別に仕様の変更を受け入れる「マイナー・チェンジ」を受け付けるシステムがあった。これと区別するため、量産モデルの仕様変更について「マイナー・チェンジ」という言葉を用いない。GO1000後期型を例に取れば「フル・モデルチェンジに近い仕様変更」などと表す。

●GOプロト:GOは楽器フェアに展示されたプロト以後にも盛んに試作がなされたとの説をとる。出版で市販型として紹介されたモデルもプロトだ。これらは全てブリッジとテールピースの距離が初期市販品より長い。1400でヘッドにある「孔雀マーク」の腹部にある「g」の文字、ヘッド突き板の処理が分かるほか、同時期のプロトを手に取るとブリッジ・サドルの組み方が違う。この期間には市販後同様に頻繁な仕様変更があったとする。またバックコンターの有無も、市販モデルで時期によってさらに「進化」があることに目を向ける。

●T.S.ビブラート付きのGO:GO1400の品番で写真掲載がVol.10カタログにあったが、24フレット仕様のこのギターを後期型GOと考えない。他にもピックアップが「チョコレート・カバー」のビブラート付きGO1400(GOの戸籍簿参照)が確認できたが、そちらはナットがブラス製だ。これは前期型部材を処分する暫定仕様と考えるのが自然。後期型のGOでは艶消し塗装の「トップ・オブ・ザ・ライン」が形成された(GO1000、GOll950、GOlll1300、GOlll1500、GOB1000、GOBll950)。縦横に広がりを見せるこの展開こそが、GOシリーズ後期型高級機群と位置づけ考察する。

●GOllの前/後期:GOllについては「前期型/後期型」の区別をしない。T.S.ビブラートのアーム・ホルダー(頭部がフラット→ドーム状)と、キャビティのバックカバーに変化(ニッケル・メッキ→ブラック・メッキ)があるが、木部はネックの厚さを除いて安定した仕様を保っている。調達部品の僅かな変更だけで別タイプとは定義しにくい。必要な場合「型」を外し「前期の/後期の」と書く。また、アジャスター・カバーの仕様については、金色/銀色の材質で期間分けが出来ないと考えている。

●GOBll:GOBllを前期/中期/後期に分ける点では出版と同じだが、発表当初からVol.10カタログ掲載前にあった「ハイ・ポジションにアクセスが悪いボディ形状のもの」はブリッジの型式に関わらず前期型(テンション・アジャスター付きの個体は、非常に生産期間が短く数も少ないので初期型とする)。カッタウエイを削り込み角が長いタイプが中期型後期型ではベース全体がデザインされ直し落ち着いたシェイプとなる。多くのエンドーサーに渡った、ピックガードと金属製コントロールを持つ21フレット仕様のベースは、最終的に未発表だが「次期型」と考える。(→参照

●GOlll:GOlllに前期型を想定しない。楽器フェアでの正式発表以前のものは「GOlll型」という定義を守る。当時これらは「ショップ・オリジナルGO」として売られていた。700を除くGOlllには特殊な経緯と意図があったようなので、これについては改めて別項を作っていく。

●評価:思い切って「Greco最高!」としてしたい思いもあるが、現実としては様々な欠点が指摘される面がある。ネガティブな部分も受容し、現実からかけ離れた記述にならないよう留意する。


(このページにはかなりの追加が出そうです)





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